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ピンクハウスと聞いて連想するものは、私の場合、ザバンドの一枚目、ミュージック・フロム・ビッグピンクなのです。あの裏ジャケのピンクの家。
村上龍の『69』は読んだことありますか。いえ別に読まなくてもいいんですけど。1969てのは、わたしがラジオ(洋楽)に夢中だった年でした。オクテだったのよね。ちなみに、どんなレコードが出た年だったのか。
ビートルズ 『アビーロード』
ストーンズ 『レットイットブリード』
ツェッペリン『1』そして『2』
クロスビー、スティルス&ナッシュ
キンクス『アーサーもしくは大英帝国の.....』
そして、ザバンド『2』
マニアックなところでは、ニルソン『ハリー』
フランクザッパ『ホットラッツ』
ちょっと凄いとおもいませんこと?
私は、幸せな時代を体験したんだなと、つくづく思う。
ウッドストックも。イージーライダーも。
それが70年代になると、ビートルズ解散。そして、ジミヘンとジャニスの死で、なんだか一区切ついちゃった感じになるのです。
で今回は、ザバンドのことなどを書きたいと思うのです。最初はあまり夢中になれなかった。てゆーかアイドル性が皆無ですから。上にあげた69年のグループのなかでも 、見た目も音も、派手ではないでしょ。最初に買ったビッグピンクのジャケ絵、ボブディランのへたくそな絵、好きじゃないし。1曲目の「怒りの涙」も....。「アイシャルビー・リリースト」もディランの弾き語りの方が良いと今でも思ってるし。それに何枚レコードが出ても、誰がどの曲を歌ってるのか、書いてないから解らない。写真も名前が書いてないから、誰がどの人だか解らない。全員ヒゲだしね。勿論今は解りますよ。当時、加藤茶似だったロビーロバートソンは、現在少しみのもんた入ってます。ちなみに彼のソロアルバム聴いて以来、嫌いになりました。当時私の中でアメリカの良心といえば、レオンラッセルと、ライクーダーと、ルーリード。だったのですが、自分でバンドをやり始めて(紛らわしいですな、ザバンドなんて名だから)めきめきザバンド好きになり、今では....てゆーか今でもアメリカ最高のロックバンドであると確信する。6枚目の『ムーンドッグマチネー』まで、どれも素晴らしい。
私はCDを買ったまま聴かないことが多いので、時々無理矢理1曲選んでMDとかに編集しているのです。1曲選ぶという行為が、どうしても真剣に聴かざるを得なくなるわけですから。で、今回『ステージフライ cg』のリマスター買って、25年ぶりぐらいで聴いて、1曲選ぶのにとても困った。良すぎる。曲が変わるごとにジーンとしたり、かっこ良すぎてはっはっはと笑ってしまったり、頭がクラクラしたり。これってブルーズを聴くときと同じ反応だ。女には解るめえ。今この文章を書くにあたり、改めてビデオアーツから出てる『メイキング・オブ・ザバンド』見たのだが、凄いですよ。興味深いエピソード満載で。ここに書きたいのだが、そういったことはレココレにも何度も特集されているし、私が書かなくてもよいでしょう。
で、先程「アメリカ最高のロックバンド」と書いたのですが、御存じのとうり、レヴォンヘルム以外の4人はカナダ人なのです。
人が何かをする動機とは、憧れと、裏をかえせばコンプレクス(劣等感と訳すとニュアンス違うんですけど)であるというのが、私の持論なのですが、やはりザバンドもカナダ人であったればこそ、あれ程アメリカにこだわるのだなと思えます。どんなジャンルでも、料理でもスポーツでも、金もうけでも、女をナンパするでも、つまり女をナンパするのは、女が好きで女にコンプレクスが有るのです。それで良いんですよ。そうでなくちゃいけないよ。「俺には生まれつき才能があるんだ。自然にうまくいくんだ。」そんな馬鹿な!そんなのは単なる独りよがりの世間知らずの勘違い迷惑男。(迷惑女。)
オリジナリティてのはコピーから生まれるとザッパ大先生も云ってたそうじゃないですか。
私の中で、ザバンドと、ビートルズと「たま」は似ているのです。イメージだけでなく、三者とも理想のグループ像としての共通項があるのです。それは皆リードボーカルがとれるということ。曲によってはボーカルが次々と交代していったりして....それが最高のバンド形態だと思うよ。
勿論、歌ってのは本来個人的なものだと思う。だからソロシンガーとしてやりゃあいいんだよ。なんでバンドなの。バンドにすれば演奏者に金払わなくてすむから?違うでしょう。
ザバンドが本当に凄いのは、曲が出来て、誰の声に合ってるか一人ずつ歌ってみよう、なんてことが出来ちゃう点だね。なんたる信頼関係とそれが可能な実力!おまけにザバンドは皆マルチプレイヤーで、「ラグママラグ」なんて普段リードボーカルの多いリチャードがドラム、ドラムがマンドリン、ベースがヴァイオリンに持ち替えて録音したものだしね。凄すぎるぜあんたら。それがまたムチャクチャファンキーでカッコ良いから困るんだよね。
そんなザバンドですが、平和に楽しく続いている訳ではなくて、リーダーと他のメンバーが仲が悪くなったらしくて解散。リチャードは首吊って死んじゃった。大好きだったリックダンコは、日本にヘロイン持ってきたりして、拘置されたりしてたけど、99年暮れに亡くなりました。
そして、ザバンドが76年に「ラストワルツ」で一応解散するのと奇しくも同じ頃、私も自分がロックを愛していることを疑わしく思い、やがて否定していくことになります。 ハッキリ言います。私が好きな音楽は76年以前の音楽です。
2001.1.22
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